東都葵ヶ岡の滝跡(Totoaoigaoka no taki)

東京都千代田区霞が関3丁目2地図
 東都葵ヶ岡の滝は、江戸時代に葛飾北斎が諸国瀧廻りシリーズとして描いた八つの滝 (和州吉野義経馬洗滝、東都葵ケ岡の滝、相州大山ろうべんの滝美濃国養老の滝下野黒髪山きりふりの滝木曾海道小野ノ瀑布木曽路ノ奥阿弥陀ケ滝東海道坂ノ下清滝) の一つですが、赤坂溜池が埋め立てられた為、現在では見ることが出来ません。
 往時の面影は虎ノ門駅11番出口の外堀跡地下展示室や虎ノ門三井ビルディング前の溜池櫓台に見ることが出来ます。また、北斎の浮世絵の手前にある金刀比羅宮は当時の姿をそのままにとどめています。
(地図出典…「国土地理院」)


撮影2018/3/5
 虎ノ門駅11番出口から駅へと入っていきます。
 すると階段の踊り場のところが広くなっており写真パネルが展示されていました。
 窓の方を見ると石垣が見えます。
 良く見ると石垣の普請を請け負った毛利家の刻印が刻まれていました。
東都葵ヶ岡の滝跡 (トウトアオイガオカノタキ) 落差- 評価-
 写真パネルには埋め立て前の赤坂溜池から落ちる滝の写真があったので、撮影させていただきました。人工とは言え、北斎が題材にしたぐらいですから、江戸の名所だったのでしょう。
 北斎の浮世絵はこちらです。
 滝の向こうの池が赤坂溜池で、手前の屋根が金刀比羅宮です。
 再び11番出口から駅の外へ出ると、目の前に霞が関ビルが見えました。36階建ては今では大したことがありませんが当時は日本最初の高層ビルであり東京タワーと並ぶ観光スポットで、最上階には展望台もありました。
 霞が関ビルの前にある歩道橋で外堀通りを渡ったところに溜池櫓台があります。この辺で外堀が垂直に曲がっていたところです。
 地図から想定すると丁度この辺りに滝があったと思われます。
 続いて北斎の浮世絵の手前に描かれていた金刀比羅宮へ行きました。
 拝殿は残念ながら第二次世界大戦で焼けてしまいましたが、伊東忠太監修により1951年に再建されており、東京都選定歴史的建造物に選定されています。
 普通、鳥居は木製ですが、ここの鳥居は豪華な青銅製でした。港区の文化財に指定されています。
 百度石も当時のもので、こちらも港区の文化財に選定されています。
 神社の隣には御神札授与所 (社務所) もありました。10分ほど金刀比羅宮にいましたが、お参りする人が絶えませんでした。ここは仕事にご利益があり、営業マンやビジネスマンが勤務途中に祈願にくるようです。
 実は社務所はこんなところにあります。
 さらに引くと何と高層ビル「琴平タワー」の一階にありました。江戸時代から続く由緒正しい神社と近代的建築物が見事に融合しています。


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