八淵の滝(Yatubuchi no taki)


滋賀県高島市 総合評価8
 琵琶湖西岸の高島市に入り、ガリバー旅行村を目指して車を進めます。車は400円払ってガリバー旅行村の駐車場に停めます。


撮影2006/6/10
 名前が付いている滝は八つなのですが、鎖場や沢を渡る上級者コースを通らないと、魚止の淵、障子ヶ淵、唐戸の淵は見ることが出来ません。一番、奥の七編返しの淵までは、1時間半ぐらいかかります。駐車場から七編返しの淵までの高度差は240メートルでした。
魚止の淵 (ウオドメノフチ) 落差6m 評価3
 一番、下流にある滝です。
 障子ヶ淵には滝の横の鎖場をよじ登って行きます。
障子ヶ淵 (ショウジガフチ) 落差11m 評価6
 上段8メートル、下段3メートルの2段の滝ですが、崖をよじ登りながら真近で見ると落差以上の迫力があります。
唐戸の淵 (カラトノフチ) 落差10m 評価5
 写真の滝は障子ヶ淵のすぐ上の渓谷の滝ですが、唐戸の滝はこのさらに奥にある滝のようです。
 大摺鉢の前で初心者コースと合流しました。滝の前の大岩には象形文字のようなものが彫りこまれています。
 1916年、当時の村長が村興しの為にと八淵の滝の素晴らしさを県知事に訴えたところ、県知事、県職員、県会議員が総出でこの地を訪れることになったそうです。
 滝に感動した県知事が大岩に金文という書体で八徳と書き、その後、石工によって彫りこまれたそうです。
 金文というのは甲骨文字の次の時代の漢字で中国の青銅器に書かれた文字だそうですが、どうして県知事はそのような書体で書いたのでしょうか。私には子供のいたずら書きにしか見えませんでした。
大摺鉢 (オオスリバチ) 落差15m 評価5
 大きな滝壷がある斜瀑です。初心者コースでは、ここまでは簡単に来ることが出来ます。
小摺鉢 (コスリバチ) 落差7m 評価4
 大摺鉢のすぐ上にある滝で、大摺鉢ほどではありませんが立派な滝壷を持っています。
屏風ヶ淵 (ビョウブガフチ) 落差15m 評価6
 崖から覗き込むようにして写真を撮りました。
貴船ヶ淵 (キブネガフチ) 落差30m 評価8
 八淵の滝の中で一番立派な滝です。屏風ヶ淵を覗き込んだ崖を鎖を使って降りて、渓流を渡り、再び、鎖を使って崖をよじ登ると滝前に出ることが出来ます。
 貴船ヶ淵の横の崖をよじ登ってから、15分ほど、渓流沿いの道を歩くと辿り着きます。
 「この景観の全てがあなたへのプレゼントです。」という看板がありました。
七遍返し淵 (シチヘンガエシフチ) 落差15m 評価6
 案内にはここまで80分とありましたが、私の場合、写真を撮ったり、お昼ごはんを食べたりした為、2時間ほどかかってしまいました。
 滝の映像



撮影2021/8/11
 15年振りに日本の滝百選の八淵の滝を訪問しました。
 今回は沢登りではなく、二百名山の武奈ヶ岳登山が目的です。
(携行装備)
 ・登山靴、ダブルストック、帽子、手袋、レインウェア
 ・GPS、コンパス、高度計、気圧計、温度計、地図、デジカメ、ヘッドライト、蛭除けスプレー、熊よけ鈴、熊よけスプレー
 ・食料(パン×1、牛乳×1、柿の種とピーナッツ・アーモンド、バナナ×1、冷凍ペットボトル×3、ペットボトル×3) 
(6時00分)
 6時前にガリバー旅行村の登山者用駐車場に着きました。
(6時5分)
 登山者カードを提出します。登山者はここで駐車場代金400円を払いますが、オープン前の為、帰りに払うことにします。
 八淵の滝方面へと歩くとやがて未舗装路へと変わります。
(6時20分)
 前回はここで沢へと降りましたが、今回は武奈ヶ岳登山が目的ですので、左側へと進みました。
大摺鉢 (オオスリバチ) 落差15m 評価5
 大摺鉢で沢登りコースと合流します。八徳の文字は健在でした。
 滝つぼで泳いだら気持ちよさそうです。
(6時45分)
 沢登りコースは右岸を歩きますが、今回は沢を横切りました。
 右下に滝を見ながら支流脇の登山道を登って行きます。
 広谷経由で武奈ヶ岳3時間の案内がありました。私は八雲ヶ原経由なので、もう少しかかりそうです。
(7時5分)
 広谷経由と七編返し淵との分岐点に着きました。
 今回は七編返し淵を見た後、八雲ヶ原経由で武奈ヶ岳を登ることにします。
(7時17分)
 沢登りコースと合流しました。
(7時30分)
 前回来た時は「この景観の全てがあなたへのプレゼントです。」という看板がありましたが今回はありません。
七遍返し淵 (シチヘンガエシフチ) 落差15m 評価6
 看板はなくなりましたが、滝は変わらず流れていました。
 滝の映像
 七編返し淵からは鎖場が続く難所となります。
 鎖、ロープ、梯子等を使ってどんどん登って行きました。
 鎖場が終わると右岸へと渡ります。
(8時00分)
 オガサカ分岐へは行かず、そのまま進みました。
 この辺で標高は790ートルですが、ここからは沢を離れて標高940メートルの八雲ヶ原まで一気に尾根を登ります。
 急登に備えてバナナで腹ごしらえをしました。
 まぼろしの滝の案内ですが、木々に阻まれて全く見えません。さきほどの沢をそのまま進むとあるようですが、今回は沢装備ではない為、自重しました。
(8時50分)
 ようやく尾根に出ました。
 比良山スキー場のゲレンデ跡へ出ると、前方に武奈ヶ岳 (山頂に標識が立っている右側の山) が見えます。
 夏の強い日差しを覚悟していましたが、雲が太陽を遮り心地よい展望を楽しむことが出来ました。
 そのまま進むと池へと出ます。八雲ヶ原の高層湿原です。
 池の左側を進むとあまり祠に見えない八雲観音のお社がありました。
(9時30分)
 トラバース気味に歩いているとイブルキのコバという何とも変な地名のところに出ました。
 イブルキのコバとは、炭焼用に切った燻す木の木場 (集積地) のことだそうです。
(10時15分)
 武奈ヶ岳とコヤマノ岳との稜線に出ました。
 木々の間から山頂が見えましたが、あと少しです。
 最も良く登られている葛川市民センターからの登山道と合流しました。葛川市民センターからなら2時間40分ほどで登ることが出来ます。
 南側には6月に登った蓬莱山も見えました。
 琵琶湖も少し霞がかかっていますが、良く見えます。
(10時35分)
 登山口から4時半ほどで山頂に到着しました。
 たくさんの石仏のレリーフが安置されています。
 西側のパノラマ写真です。
 こちらは東側のパノラマ写真です。
(11時25分)
 山頂には昼食休憩を含めて50分ほどいました。帰りは北稜を降り広谷経由で帰ることにします。
 正面の鉄塔がカラ岳で、その右中腹に空き地が見えました。先ほど武奈ヶ岳を眺めた比良山スキー場のゲレンデ跡です。
(12時00分)
 北稜の鞍部に出ました。ここを右に曲がって広谷へと向かいます。
 沢まで出ると緩やかな降り道が続き、木道もありました。
 こちらは同志社大学の山小屋です。
 今回は花はあまり見かけませんでしたが、赤い実を付けた木がありました。
 こちらは一般利用不可の広谷小屋です。
(12時40分)
 イブルキノコバとの分岐にあたる広谷に着きました。
(13時50分)
 七辺返しの淵との分岐に到着し、丁度一回りです。
(14時5分)
 大摺鉢ではキャニオニングをしていましたが、とても楽しそうでした。
(14時40分)
 ガリバー旅行村の受付に到着し、ここで駐車場代400円を支払います。
 ついでにソフトクリームも頂きました。疲れた体と真夏の暑さの中、最高に美味しかったです。
(14時50分)
 武奈ヶ岳登山は9時間弱の行程となりました。


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