本村の三滝(Honmura no santaki)

静岡県周智郡森町鍛治島地図
 本村の三滝は国内有数の半夏生 (ハンゲショウ) 群生地である森町の鍛冶島地区にかかる滝です。



撮影2021/7/3
 2021年の夏至は6月21日です。そこから11目、すなわち7月2日が半夏生ということになります。
 ということで、大雨の間隙を縫って再訪しました。
一の滝(イチノタキ) 落差5m 評価4
 一の滝は豪瀑に変身しています。
 3月に見た滝とは全く別の滝になっていました。
 遊歩道を歩いていると遊歩道にも水が流れています。
 雨天限定の大きな滝がかかっていました。
二の滝(ニノタキ) 落差10m 評価6
 前回は滝つぼまで降りましたが、今回は自重します。
 三の滝も遊歩道から見るだけにしました。
三の滝(サンノタキ) 落差3m 評価3
 それにしても凄い水量です。
 滝の映像
 半夏生の里は、3月に来た時とは全く別世界になっていました。
 膝丈まで草が伸び名前の通り葉っぱの半分が白く変色しています。
 本当に半分白粉を塗ったようでした。
 募金箱がありました。財布の中身を見たら150円あったので寄付することにします。
 展望台からの眺めも圧巻でした。
 お地蔵さんも存在感があります。
 滝見の後は、折角ですので、上流にある太田川ダムへ行くことにしました。
 森町では7月3日までの72時間で534ミリの雨量を記録しました。これは平年の7月1ヵ月間の降雨量326ミリをも越える記録的な雨量です。これだけの豪雨にも関わらず放水量は多くありません。
 ダム湖もまだ余裕があるようです。天竜川の流量の240分の1ですから、こんなものでしょう。これでは水害にも水瓶としても利用価値はありません。流量が少ないのでダム湖で水が滞留し水質も悪化します。流れも清き太田川と浪曲※にも歌われた太田川のきれいな水はもう望むべくもありません。
※二代目廣澤虎造の浪曲「清水次郎長伝石松代参」の冒頭より
 旅ゆけば駿河の国に茶の香り 流れも清き太田川 若鮎踊る頃となり 松の緑の色も冴え 遠州森町良い茶の出処 娘やりたやお茶摘みに
 ダム湖に沈んだ片吹集落の文化財を避難させた片吹の里へ行ってみました。
 こちらは肩石といい、自分の肩を触ってからこの石を触ると肩こりがとれるそうです。
 こちらは大丸さまです。長さ94cm、太さ12cmの石棒 (陽石) で、女性がこの石を触ると子宝に恵まれると言われ、願いをする時は大事なところを少し見せ、「願いがかなったら全部お見せします。」とお願いすれば願いがかなうそうです。何か艶めかしいですね。
 さらにダムの下流にある国指定重要文化財の友田家へ行ってみました。
 300年以上前の庄屋屋敷で、友田家は平家の落人だそうです。
 床の間を見たら滝を描いた水墨画がありました。この家のおばあさんに聞いてみたら、それは杉沢の大滝と行って上流にある滝だよと教えてくれました。
 杉沢の大滝は2012年の大みそかに訪問しています。こちらがその時の写真で、滝の絵は斜め横から二段の滝を描いたようです。



撮影2021/3/12
 小雨が降る中、森町の鍛冶島地区に行ってきました。
 県道399号線の駐車場に車を停めて半夏生群生地への遊歩道へと向かいます。
 遊歩道に入ってすぐに本村三滝の案内がありました。
一の滝(イチノタキ) 落差5m 評価4
 小雨が降っているせいか、まあまあの水量がありました。
 本村の三滝は名前の通り3つの滝がありますが、この滝は一番下流の滝になります。
 遊歩道へ戻ると半夏生の案内板がありました。
 天明二寅十一月の銘のあるお地蔵様がありました。西暦だと1782年になります。
 東北で天明の大飢饉が始まった年でもあり、又、政治的には田沼時代として有名です。
 二の滝は一の滝のすぐ上流にありますが、道はありません。遊歩道の適当なところから、見当をつけて、トラパース気味に滝つぼへと向かいます。
 二の滝が前方に見えましたが、右側は一の滝の滝つぼですので、落ちないように慎重に進みました。
二の滝(ニノタキ) 落差10m 評価6
 3つの滝の中で最大の滝です。この滝が一番見ごたえがありますが、簡単には行けないのが残念です。
 黒い壁面が近くの葛布の滝を彷彿させました。 
 遊歩道ヘ戻り三の滝へと向かいます。
 三の滝は遊歩道からも見ることが出来ました。
 こちらも崖を慎重に降りて滝つぼへと向かいます。
 滝つぼのある沢へ降りると下流に二の滝の落ち口が見えました。
 沢を少し登れば三の滝の滝つぼです。
三の滝(サンノタキ) 落差3m 評価3
 3つの滝の中で一番小さな滝です。
 滝の映像
 折角ですので、半夏生の里へと行ってみました。
 半夏生はどぐだみ科の植物で、6月下旬から7月下旬にかけて花が咲きますが、それに伴い葉っぱの半分が白く化粧したようになることから名付けられたも言われます。
 尚、半夏生は、春分、夏至などの暦の二十四節気の更に細かい七十二候(しちじゅうにこう)の一つで、夏至から数えて11日目に当たります。
 私が行った時は影も形もありませんでしたが、初夏にはここに半夏生の草が一面に立つそうです。



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