長命の滝 (Chomei no taki)

長野県伊那市西町地図
 長命の滝は伊那市の春日神社の境内にかかります。


撮影2021/7/31
 参道の右側に滝がかかります。
 滝の左側には「長命乃滝」と刻まれた立派な石碑がありました。
長命の滝 (チョウメイノタキ) 落差5m 評価3
 かなり上の方から流れ落ちています。
 折角ですのでお参りしてきました。
 拝殿の欄間には立派な彫刻が施してあります。
 狛犬もマスクをしていました。
 翌8月1日は近くの二百名山である経ヶ岳を登ることにします。
 本来の登山道はこちらの大泉所ルートになりますが、ここを通りこして林道終点まで行きます。
 というのも林道終点の近くに大ダルの滝と銚子ヶ滝があるからで、登山後、余裕があったら行くつもりでしたが、結果的には疲労困憊してギブアップしました。
(携行装備)
 ・登山靴、ダブルストック、帽子、手袋、レインウェア
 ・GPS、コンパス、高度計、気圧計、温度計、地図、デジカメ、ヘッドライト、熊よけ鈴、熊よけスプレー
 ・食料(パン×1、牛乳×1、柿の種とピーナッツ・アーモンド、ペットボトル×4) 
(5時00分)
 林道終点から出発しますが、この登山道はバリエーションルートであり、ほとんど登られていない道です。登山口付近には登山道であることを示す案内もありません。
 少し歩いたところに小さな経ヶ岳登山道と書かれた案内板がありました。
 最初は急坂を九十九折りに登り高度を稼ぎます。
 しばらく登ると隈笹が生い茂り登山道が全く見えなくなりました。
 隈 (クマ) 笹というだけあって実は熊の生息地でもあります。当日は熊よけ鈴、熊よけスプレーを持参していましたが、万が一、熊に逢ったら戦う覚悟です。
 鈴だけでは弱いので、iPhoneで音楽を鳴らしての登山でした。
 背丈ぐらいある隈笹を払いのけながらの登山がこの後、3時間ほど続きます。
 登山道はあるのですが、両側の隈笹が覆いかぶさって全く見えません。完全なバリエーションルートでした。
 実はスパッツをしてこなかったのですが、隈笹についた朝露が靴の中に入り、チャポンチャポンと音を立ててきます。後の祭りですが、スパッツは必須でした。
 笹藪と靴の中の水に格闘しながら、延々と急坂を登ります。
 唯一、心を和ませてくれるのは時々みかける野花でした。
 花の種類は良くわかりませんが、白い花や黄色い花が所々に咲いています。
 季節的には少し遅いような気がしますが、それでも楽しませてくれました。
 白い花が幾つか咲いています。
 続いてこちらはピンクの花でまだ蕾のようですが、実はこれで咲いている状態のホタルブクロです。
 こちらは紫色の小さなの花を幾つも付けるクガイソウです。
 続いて黄色の花です。
 上の花とは種類が違うようです。
 こちらの黄色の花も別の種類でしょうか。
 珍しくオレンジ色の花、フジグロゼンノウが咲いていました。
(8時35分)
 3時間35分でようやく黒沢山との尾根道に出て、笹藪地獄から抜け出すことが出来ました。
 尚、ここを右に曲がると黒沢山ですが、隈笹が生い茂り、現在、廃道状態のようです。
 ここからはしっかり刈り込みされていて快適です。
(9時30分)
 しかしながら、笹藪を払いのけるのにかなり体力を使ってしまい、本来の登山道に合流するまで1時間近くかかってしまいました。
 9合目までは急坂を一気に登ります。
(10時15分)
 最後はなだらかな斜面を登って山頂に到着しました。
 登山口の標高は1110メートル、山頂は2296メートルなので1186メートルと結構な標高差があります。
 二等三角点「経ヶ嶽」です。
 経ヶ岳の名前の由来は慈覚大師円仁がお告げを受けてこの地を訪れ、霊木に十一面観音象を刻んで仲仙寺を開基した際に、余った木片に経文を書いて山頂に埋めたことから経ヶ岳と呼ぶようになったそうです。こちらの石仏はもしかすると円仁かもしれません。
 円仁は最後の遣唐使であり、紀行文としても有名な入唐求法巡礼行記を書き残しています。円仁が開基したと伝わるお寺は全国に500寺以上あると言われ、目黒不動や浅草の浅草寺、平泉の中尊寺もその一つです。
 真新しい案内板がありました。権兵衛峠登山口5.6キロとあります。私が持っている登山書には記されていないルートで2019年に新たに作られたそうです。
 登山口の標高は1545メートルで標高差は751メートルほどですので、私が使ったコースよりかなり少なく距離も1.5キロほど短いので、最近ではこちらのコースを使う方が増えているそうです。私がお昼ご飯を食べ終わった頃、5人ほどのパーティーが登って来られました。
(10時35分)
 山頂からの展望は全くありません。パンと牛乳で昼食休憩を30分ほどとり下山します。実は12時までは晴れで13時から雨が降るとの天気予報でしたので、急いで下山します。特にこの時期は強いにわか雨とカミナリを伴う場合が多いので注意が必要です。
(11時15分)
 ここで正規の登山道から離れます。
 一瞬、正規の登山道を降りて林道を歩いて車まで戻ろうと思いましたが、それだと距離が長くなるので、来た道を戻ることにしました。
(11時45分)
 再びあの隈笹を歩くかと思うとげっそりしますが、頑張って歩きます。
(14時10分)
 山頂からは3時間半ほどで無事、戻ることが出来ました。
 大ダルの滝と銚子の滝へ行く余力は全くありません。ふもとの大芝の湯に直行します。
 帰りの中央高速小黒川パーキングから、経ヶ岳が良く見えました。
 あそこまで行ったかと思うと感無量です。
 翌日、おでこ、耳、両腕が所々赤くなっていました。痒みもあるので皮膚科へ行ったところ、かぶれとの診断でした。一体どこへ行ってこんなにかぶれたのと聞かれたので、登山に行って藪漕ぎしたからだと説明したら、藪漕ぎとは何と聞かれ、隈笹の写真を見せてようやく納得して頂けました。


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