斜里岳登山道の滝(Sharidaketozando no taki)

北海道斜里郡清里町江南
 斜里岳は知床半島の根本にある火山で清岳荘から登る沢筋の旧道には多くの滝がかかります。



撮影2024/7/15
 今回は日本百名山のひとつ、斜里岳を目指すことにした。
(携行装備)
 ・登山靴、帽子、手袋、レインウェア
 ・GPS、コンパス、温度計、地図、iPhone、ヘッドライト
 ・食料(おにぎり×2、柿の種1袋、ペットボトル×3)
 ・熊よけスプレー、熊鈴
(5時20分)
 熊鈴と熊よけスプレーも持ったが、ヒグマとは戦えない。ひたすら熊に遭わないことを願う。
 まだ薄暗い早朝、清岳荘を後にする。
 登山道に足を踏み入れたと思う間もなく林道に出て、山の懐に導かれるように歩を進める。
(5時35分)
 林道の終点から再び登山道へ。
 沢沿いの道は渡渉の連続で、思いのほか驚かされる。
 今回は沢靴ではなく普通の登山靴だったが、赤色の石は不思議なほど滑らず、靴底をしっかりと受け止めてくれた。
 仙人洞はまるで仙人が住まう地のようだ。
(6時23分)
 渡渉を繰り返し、ようやく下二股に着く。今までは渡渉だったがここからいよいよ沢登りが始まる。
 最初に現れたのは水蓮の滝。
水蓮の滝(スイレンノタキ) 落差5m 評価4
 さらさらと流れる姿は清らかで、朝の静けさに溶け込んでいた。
三重の滝(ミエノタキ) 落差7m 評価6
 続いて三重の滝。写真では二段に見えるが、実際には三段の流れが重なり合う。
 やがて羽衣の滝に辿り着く。
羽衣の滝(ハゴロモノタキ) 落差20m 評価7
 落差20メートル、白布を掛けたような水の流れは圧巻だ。
 さらに万丈の滝。
万丈の滝(バンジョウノタキ) 落差20m 評価7
 赤い岩盤を勢いよく滑り落ちる姿は力強い。
 続いて見晴の滝だ。
見晴の滝(ミハラシノタキ) 落差7m 評価6
 どこからどこまでが見晴の滝か分からないほど滝が続く。
七重の滝(ナナエノタキ) 落差10m 評価4
 清岳荘の御主人に滝の写真を見てもらったが、どうもはっきりしない。案内板を付けてもすぐ流されてしまうと嘆いていた。
竜神の滝(リュウジンノタキ) 落差7m 評価4
 支流の滝は竜神池から流れる竜神の滝だ。
雪華の滝(セッカノタキ) 落差15m 評価5
 雪華の滝の亀甲の岩盤は特に印象的だった。
 滝の映像
 雪華の滝以降も沢山の滝が続く。
 いい滝もある。清岳荘の御主人に他の滝にも名前を付けてと頼んだら笑っていた。
(8時55分)
 下二股から2時間半かけてようやく上二股に到着。
 沢登りはここで終わり、代わって「胸突き八丁」と呼ばれる急坂が待ち構える。
 息を切らしながらも、チシマノキンバイソウや
 マルバシモツケ、
 ゲンノショウコなどの花々が慰めてくれる。
(9時42分)
 急坂を登り切り、上二股から1時間弱でようやく馬の背に着く。ここで10分ほど休憩した。
 山頂は手前ではなく奥になるのでまだまだ遠い道のりだ。
 斜里岳神社の祠が手前の頂にあり、山の信仰を感じさせる。
(10時30分)
 出発から5時間強でようやく山頂に立つ。
 二等三角点の「斜里岳」は隣の頂きだった。
 山頂からは先ほどいた馬の背は見えるが、遠景は霞に包まれ、幻想的な眺めだ。
(11時00分)
 しかし山頂にはブユの群れが舞い、長居はできず早々に馬の背まで降りる。
(11時50分)
 赤岩は滑りずらいとは言え、沢を下るのは危険と判断、上二股から新道へ進んだ。
 振り返れば斜里岳の頂がよく見える。写真には偶然ハチの姿が写り込んでいた。
 尾根道はハイマツに覆われ、標高1200メートル台を保ちながら進む。
(12時55分)
 名前が嫌だな。やっぱり熊は見たくない。熊に遭わぬことを祈りながら歩を進める。
(14時00分)
 熊見峠からは500メートルの高度を一気に降りた。
(15時20分)
 10時間をかけ、ようやく登山口に戻る。長い一日だったが、怪我なく熊にも遭うことなく無事に下山できほっとした。



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