佐渡島の滝(Sadogashima no taki)

新潟県佐渡市 総合評価9
 金山の島、佐渡島には大ザレの滝をはじめとしていくつかの滝がかかっています。


撮影2009/6/14〜16
 佐渡汽船が期間限定(09年5月30日〜7月26日)で土日祝日の本土発乗用車往復運賃特別割引を実施したので、佐渡島に行ってきました。
 普通は私の車で33,650円かかる往復運賃が、7,060円(車輸送代2,000円+二等旅客運賃5,060円)になるという破格の割引料金です。その為か、土曜日の早い便はほとんどが埋まっており、予約出来たのは、土曜日13:40の直江津→小木便で、帰りは佐渡2泊の後、月曜日10:20の小木→直江津便でした。
 2泊3日ですが、1日中活動出来るのは、日曜日だけです。効率よく廻れるように、分刻みでスケジュールを立てる必要があり、次の計画を立てました。

(1日目)
 赤岩不動滝、いわくび養老の滝、東立島川の白滝、久知川の白滝
(2日目)
 法力和光滝、小田不動滝、関の大滝、泊川滝、大ザレの滝、平山の滝
 鍋倉の滝、十郎の滝、地獄谷黒滝、地獄谷白滝戸中不動滝、戸地不動滝
(3日目)
 雌滝、雄滝、旭滝

 上記の内、打ち消し線のある滝は、計画変更もしくは近くまで行って断念した滝です。
 法力和光滝は道に迷って途中で断念しました。GPSを持っていたので、無事に帰り着くことが出来ました。というか、事前の滝の位置が間違っていて、GPSに頼り過ぎたのが敗因です。
 平山の滝は、近くのダムまで行ったのですが、場所がわかりませんでした
 十郎の滝は、駐車場へ行った所、祭礼を行っているのか先客がたくさんいて車を停めれず退散。
 地獄谷白滝は黒滝から行けるとのことでしたが、夏草が生い茂っていて諦めます。
 戸中不動滝は、近くの戸地不動滝を戸中不動滝と勘違いして、家に帰ってから別の滝とわかりました。
赤岩不動滝(アカイワフドウダキ) 羽茂三瀬 落差15m 評価2
 小木港について、佐渡一周線を右折してしばらく走っていると、バス停脇にひっそりと流れていました。
いわくび養老の滝(イワクビヨウロウノタキ) 岩首 落差29m 評価7
 本家の養老の滝にも迫る立派な滝です。
 駐車場からすぐのお手軽滝ですから、佐渡の観光マップに載せてもおかしくありません。
 滝の映像
白滝(シラタキ) 東立島 落差30m 評価5
 カーナビにも載っていない車一台しか走れない農道を延々と進み、さらに農道の終点に車を停めて、右側の沢におりて5分歩くと滝前へ出ることが出来ます。
 大きな一枚岩を大きく左右に分かれて流れていますが、中央の岩も濡れていることから、雨が降った後は、結構迫力があるかもしれません。
白滝(シラタキ) 下久知 落差5m 評価4
 赤玉という所から、今度は海岸線を離れて、内陸部に入ります。峠を越えてしばらく走っていると、道路沿いに見ることが出来ますが、案内板等はありません。
 沢を少し歩けば、滝前まで行くことが出来ます。道路のすぐそばですが、秘境感たっぷりでした。
 一日目はこの滝で終了です。
小田不動滝(オダフドウタキ) 小田 落差5m 評価4
 二日目は最初に目指した法力和光滝に行けず時間を浪費しましたが、気を取り直して次の目的地、小田地区にある不動滝を目指しました。付近は900メートル級の金剛山、道人山があるだけあって、山越えは結構大変です。
 外海府海岸まで出て島内一周線を右折し、赤島を遠目に眺めしばらく行くと、不動滝へ入る道がありました。夷神社まで行って車を停めて、藪こぎすると滝前まで行くことが出来ます。
 くの字型のかわいい滝でした。
 続いて関川沿いの林道をどんどん登っていくと、やがてお地蔵さんの祠があります。
 この祠から絶壁状となった川を覗き込むと、見事な滝が落ちていました。
関の大滝(セキノオオタキ) 落差20m 評価7
 滝も素晴らしいですが、絶壁にへばりついた緑もなかなかきれいです。
 滝の映像
泊川滝(トマリガワダキ) 岩谷口 落差30m 評価7
 泊川滝は大ザレの滝の一本手前の沢、泊川にかかります。車で走っていると嫌でも目に入ってきますが、逆に橋に近すぎて一枚の写真に収めるのに苦労しました。
 別名「五段の滝」の通り、何段にも渡って落ちる段爆です。大ザレの滝の前座としては立派過ぎる滝でした。
 滝の映像
 佐渡の滝のクライマックスが大ザレの滝です。滝前に出るには海から船で行くか、夏草が生い茂った険しい道を進むか、いずれにしても、一般の観光客は見ることが出来ません。
 観光客は左の写真のように滝上の海府大橋から落ち口を臨むだけです。
(10時50分)
 私は海府大橋から850メートル大野亀寄りにある柿畑のはずれから海岸におりる道を行きました。左の写真は海府大橋から大野亀方面へ向かって850メートル付近を撮った写真で、最初の電柱付近にあるコンクリートの作業道を左側へ入って行きます。
(10時51分)
 作業道をしばらく歩くと、密漁禁止の案内板がありました。ということは、ここから海へ行けるということでしょう。
(11時10分)
 20分ほどで海岸まで降りることが出来ましたが、トゲのある夏草やトンネル状になった夏草を潜るように越えたり、時間以上に苦労しました。まだ、6月ですから、これが8月になったら、物凄い状態になると思います。
 長袖シャツ、長ズボン、手袋は必須でしょう。
(11時15分)
 海岸沿いは漁具や漂流物で物凄いゴミの山でした。秘境感が台無しですが、海からの漂流物はどうしようもありません。
 左のゴミはハングルが描かれたペットボトルですので、韓国からの漂流ゴミと思われます。
大ザレの滝(オオザレノタキ) 真更川 落差70m 評価9
(11時20分)
 10分ほど海岸沿いを歩いていると、大ザレの滝の正面まで来ることが出来ました。ここから見ると、海府大橋が見えます。
 後は、滝つぼまで行くだけですが、今回は長靴で行ったので、川の中をジャブシャブと歩いて行きましたが、普通の靴では川脇の藪の中を歩かなければならず、かなりつらいでしょう。長靴が正解でした。
(11時23分)
 車を停めた所から、30分ちょっとで滝前まで来ることが出来ました。予想より大分早く到着しましたが、夏草が比較的少なかったことが良かったようです。
 V字に切れ込んだ落ち口、大量に流れ落ちる水、70メートルはある落差、どれをとっても見事で、日本を代表する名瀑といっていいでしょう。
 しかも、佐渡島という離島にあること、それなりの覚悟がないと滝前に立てないことを考えると非常に貴重な時間を経験することが出来ました。
 滝の映像
 大ザレの滝の後、大野亀を廻って、内海府海岸に入って両津港方面へ向かいます。
 当日はカンゾウ祭りというイベント中で、広大な駐車場が満杯で物凄い人手でした。
 大野亀をさらに進むと、今度は二つ亀という島があります。この辺も秘境感たっぷりの景観でした。
鍋倉の滝(ナベクラノタキ) 大久保 落差10m 評価5
 外海府から一気に国中平野まで戻ってきます。
 滝前には白い文覚上人坐像があり、滝つぼの中の岩には梵字が彫られている信仰の滝でした。
黒滝(クロタキ) 上新穂 落差25m 評価5
 黒滝は秘境感たっぷりのその名も地獄谷の源流部にある滝です。
 自衛隊の分とん地近くの林道から入って、斜度14度の坂を上ったり降りたりしながら、駐車場まで行き、さらに、そこから沢までおりると黒滝前に立つことが出来ました。
 源流部の滝とあって水量は少ないですが、秘境感には大満足です。
 案内には下流に白滝もあるとありましたが、あまりの夏草にあっさり白滝は諦めました。
戸地不動滝(トチフドウタキ) 戸地 落差5m 評価2
 戸中不動滝を目指して、家に帰るまでこの滝が別の滝であることに気づきませんでした。ネットで見た滝はもっと迫力ある滝でしたが、疲れていたこともあり、あまり疑うことなく、満足してしまいましたが、後少し行けば、戸中不動滝を見れたようなので残念です。
 尚、この滝の背後にも水量は少ないですが、大きな滝がありました。こちらは田んぼの排水で特に滝名はないようですが、正直言って排水の方がいい滝です。
 最終日は時間がないので小木港に近い西三川の雌滝・雄滝、それに十郎の滝へ行くことにしましたが、十郎滝は情報がないのでやめました。
 まずは雌滝へ行きますが、背丈ほどの夏草が茂っていてとても歩けそうもありません。そこで沢登りで行くことにしました。
雌滝(メタキ) 西三川 落差6m 評価6
 長靴を履いて沢を10分ほど歩いていると滝に到着です。
 案内にあったほどの落差はありませんが、期待通りの厳粛感があり、秘境の滝を堪能しました。
雄滝 (オタキ) 西三川 落差10m 評価6
 続いて、雌滝のさらに上流にある雄滝を目指します。
 雄滝の名前に相応しい堂々とした滝でした。ただ、少し残念だったのは左の写真では分かりずらいですが、上段の滝の滝つぼまでよじ登った所、滝つぼにパイプがあったことです。秘境感を期待していたので、ちょっとショックでした。
 滝の映像
 折角、佐渡島まで来て、観光しないのも勿体無いと思い、佐渡金山へ行ってきました。黒滝の帰り道、大佐渡スカイラインを相川側へ降りた所に佐渡金山があります。
 蟻の巣のように張り巡らされた坑道に驚きましたが、もっと驚いたのはリアルな人形達でした。いまにも、話しかけられそうで少し怖くなるぐらいのリアルさにびっくりです。


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