鳴滝(Naru taki)
京都府京都市右京区鳴滝川西町 | ||
鳴滝は右京区の地名にもなっている通り昔から知られた存在とはいえ、市街地化が進む中でとっくになくなっているものと思っていました。しかしながら、しっかりと昔の姿を留めています。 |
撮影2021/5/2 | ||
入り口は京都で最も有名なちりめん山椒の名店「三宝庵」さんの向かいにありました。 鳴滝を私が訪れたのは朝八時でしたが、三宝庵さんは暖簾がかかり、営業中のようです。 滝へは三宝庵さんの向かいから入りました。 |
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すぐに鳴滝が見えます。 | ||
滝の手前にはお供え物用の台もあり信仰の篤さが偲ばれました。 | ||
「梅しろき きのふや鶴を 盗まれし 桃青」と刻まれた句碑があります。 桃青とは芭蕉の前の俳号ですが、芭蕉は1684年8月から1685年4月にかけて、東海道を上り、伊勢山田、伊賀上野、大和、美濃大垣、名古屋へと訪れ、伊賀上野へ帰郷した後、翌年、奈良、京都、大津、名古屋を訪ねて、江戸へと帰るまでの9ヵ月もの旅をしました。この旅は野ざらし紀行として刊行されますが、俳号を桃青から芭蕉に変えたのは1681年と言われていますので、この句碑は少し辻褄があいません。 この句は、鳴滝に別荘を構える三井秋風を訪ねた時に詠んだ歌で、中国北宋の隠士林和靖の故事(林和靖は西湖の孤山に隠棲し、梅を妻にみたて、鶴を子に見立て、生涯独身を通した。)にちなんだものです。 意味としては、「素晴らしい白梅だが、鶴の姿はない。昨日にでも盗まれたのでしょうか。」ということで、林和靖の故事を知らない人には全く意味不明の句と言えるでしょう。 |
鳴滝 (ナルタキ) | 落差7m | 評価4 | |
上部の人工物が少し気になりますが、滝自体は自然のままです。 二段になって流れる姿を見ていると、ここが京都市のど真ん中であることを忘れてしまいました。 |
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鳴滝の由来は、この地に住んでいた高水という一家が、滝音の異変に気づき、神のお告げと思い急いで避難した直後に洪水が起こり、一帯の家々が壊滅する中、一家だけが助かったというもので、以来、この滝を鳴滝と呼んだそうです。 滝の映像 |
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