ひきめの滝(Hikime no taki)

京都府八幡市八幡平ノ山
 ひきめの滝は石清水八幡宮の北側の谷、神応寺の奥の院・杉山谷不動堂の横にかかる信仰の滝だ。



撮影2026/3/24
 石清水八幡宮をお参りした。石清水八幡宮は、平安時代前期の860年に大安寺僧の行教が宇佐神宮から勧請した神社で主祭神は武の神・応神天皇だ。
 京都の北東の鬼門・延暦寺に対し南西の裏鬼門として信仰されるとともに、八幡神を氏神とする源氏の崇敬を受け、鶴岡八幡宮など
各地に広がった。
 何度も火災にあっており、現在の本殿は徳川家光によって再建されたものだ。
 本殿は外殿と内殿に分かれており、二つの建物が重なる軒には織田信長が寄進した黄金の樋がかかっている。お金に困ったら樋から金をとって売ればいいという。さすが信長だ。
 本殿をはじめとする10の建物は現存する八幡造りの中で最古のものとして国宝指定されている。
 境内には楠木正成が1334年に必勝を祈願し奉納した楠が大きな枝を広げていた。
 徒然草52段には当時のエリートである仁和寺のお坊さんが石清水八幡宮に行ったが、入口の極楽寺と高良神社だけ見て八幡宮と勘違いして帰り、周りの人に念願かなったと自慢した話が載っている。世捨て人の兼好からみたらさぞ痛快な話だったろう。
※徒然草52段
 仁和寺にある法師、年寄よるまで石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、たゞひとり、徒歩詣でけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
 さて、かたへの人にあひて、「年比思ひつること、果し侍りぬ。聞きしにも過ぎて尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」とぞ言ひける。
 少しのことにも、先達はあらまほしき事なり。
(現代語訳)
 仁和寺のある僧侶が高齢になるまで石清水八幡宮を参拝したことがなかったので、残念に思いある時思い立って一人で歩いて行ったが、極楽寺・高良神社だけ参拝してこれで全部と納得し帰ってしまった。
 さて周りの人に「長年気になっていたことを果たしました。石清水八幡宮は聞いた以上に尊いお姿でした。でも、参拝した後、みんな山へ登っていたのは何かあるのだろうか、興味がわきましたが、石清水八幡宮へお参りすることが目的でしたので山は観ませんでした。」と言ったという。
 ちょっとしたことでも案内人は必要だ。
 石清水八幡宮と同じころに創建された神応寺は神仏分離までは石清水八幡宮の神宮寺だった寺だ。元は応神寺だったが、天皇と同じ名前では恐れ多いと神応寺へと名前を変えたという。
 本堂は1975年再建で、書院は江戸時代初期、伏見城の遺構とされ、襖絵は京狩野派二代目・狩野山雪の作と推定される。
 神応寺の奥の院が杉山谷不動堂だ。
 杉山谷不動堂の隣には手相の案内があった。神聖な場所だけにあたりそうな雰囲気が漂っている。
 階段を降りると鳥居と南無大聖不動明王の幟が立ったていた。
ひきめの滝(ヒキメノタキ) 落差2m 時間10分 評価1/10
 滝の壁面に不動明王が置かれ神聖な雰囲気が漂っている。
 滝の映像
 見上げるような高さのケーブルカーの橋桁の下を通って帰路についた。



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