髭僧の滝(Higeso no taki)

神奈川県秦野市蓑毛
 髭僧の滝は、丹沢の大山、塔ノ岳の登山口であるヤビツ峠の麓にかかります。昔、宝蓮寺にいた胸まで伸びる長い髭を生やした春嶽という僧侶が修行したことに由来します。


撮影2016/1/2-3
 新年早々、丹沢を登ることにしました。丹沢は色々な登山道がありますが、今回はヤビツ峠を起点とする表尾根コースとしました。
 前日、塔ノ岳の尊仏山荘に宿泊予約を入れたら、雪は積もっていないが登山道が凍結しているので、必ず軽アイゼンを持参してくださいとのことでした。
(携行装備)
 ・登山靴、ダブルストック、帽子、手袋、スキーウェア (上)、ゲイター、アイゼン(12本爪、未使用)
 ・熊避鈴、音楽プレイヤー
 ・GPS、コンパス、高度計、気圧計、地図、デジカメ、ヘッドライト
 ・食料(カップヌードル×1、キャラメル×2、チョコレート×2、ペットボトル×1、熱湯用水筒)
(8時00分)
 ヤビツ峠を1月2日の朝8時に出発しますが、最初は県道70号線を歩きます。
(8時20分)
 単調な県道を20分ほど歩いていると登山道入り口の林道との分岐である富士見橋に着きました。
 「冬山遭難を絶とう 無謀はやめて体力と経験に応じた計画で」と書かれた警告板を見ながら林道へ入っていきます。
(8時25分)
 林道を少し歩いたところから本格的な登山道になります。ヤビツ峠からここまでで既に1.7キロ歩きました。最終目標は丹沢山(8.7キロ先)ですが、山小屋のある塔ノ岳(6.1キロ先)がとりあえずの目標です。
(8時35分)
 再び林道に出ました。ここを左に曲がるとすぐに登山口があります。
(8時36分)
 ここから長い尾根道の始まりです。
(8時50分)
 「おかげさまで2015年分ボッカ完了!」の看板がありました。登山者が石材を運ぶ運動を実施していたようです。
(9時12分)
 「二ノ塔山頂までなら最高!15分」の記載がありましたが、この辺は樹林帯で眺望が全くありません。二ノ塔以降は見晴らしが良くなります。
(9時30分)
 15分では着けませんでしたが、二ノ塔到着です。
 ここで初めて富士山を見ることが出来ましたが、非常に良い天気です。
 進行方向を見上げると三ノ塔がそびえています。
(9時50分)
 三ノ塔は広々とした空間が広がっていました。
 見晴らしも最高で富士山も遮るものもなく、くっきりと見ることが出来ました。
 丹沢山までの登山道も全て見渡すことが出来ます。
 三ノ塔の標高1204メートルに対し、次の目標である鳥尾山は1136メートルと70メートルも低いので視覚的にはかなり下に見えます。
 お地蔵さんもオシャレに冬支度です。
(10時24分)
 折角、三ノ塔を登ったのに降って鳥尾山に到着です。
(11時00分)
 行者ヶ岳までは比較的、歩き易い道が続きます。
 行者ヶ岳を過ぎたところが表尾根コース最大の難所になり、鎖場が現れます。
 細尾根は今にも崩れそうでした。
(11時28分)
 政次郎ノ頭です。ここには戸沢からの登山道が合流します。
(12時00分)
 新大日です。ここで尾根コースが大きく左へ曲がります。
(12時16分)
 木ノ又小屋ですが、本日は営業していないようです。
(12時26分)
 木ノ又大日です。
 あと少しで塔ノ岳です。
(12時56分)
 5時間弱でようやく塔ノ岳に着きました。標準時間は4時間なのでだいぶ時間がかかりました。
 富士山を中心に左側に箱根、愛鷹山、右側に南アルプスが見えるまさに日本の絶景そのものです。
 本日宿泊する尊仏山荘で昼食休憩しました。
 丸々と太った猫がストーブ前の特等席で昼寝をしているのを見ていると、ここが1491メートルの高所であることを忘れてしまいます。ミャー君というそうです。
(13時20分)
 ザックを尊仏山荘にデポさせて貰い丹沢山まで往復します。
 山小屋の人に丹沢往復はどのくらいかかるか聞いたところ、2時間かからないとのことでしたが、視覚的にはかなり遠くに見えます。
 塔ノ岳の直下にある階段が北側斜面の為、完全に凍結していました。ここでもアイゼンは使用しなかったので、結局、今回の登山ではアイゼンなしでいけました。
(13時50分)
 丹沢山までには二つのピークがあります。その一つが日高です。
(14時06分)
 日高を過ぎていったん降ると次のピークが竜ヶ馬場でベンチがあります。大山方面が展望でき、横浜や新宿さらにはスカイツリーまで見通せました。
 この辺は植生保護の為、木道になっています。
(14時30分)
 ようやく丹沢山頂へ到着しました。登山口から10.4キロを6時間30分かかっての到着です。
 塔ノ岳はたくさんの人がいましたが、ここは私の他は1組しかいませんでした。
(14時45分)
 丹沢山頂には通年営業のみやま山荘がありますが、きれいな山小屋でした。ヤビツ峠からも大倉からも丹沢山には冬では時間的に日帰り困難な為、ここまで来る人は少なくなりますが、更に蛭ヶ岳を目指すには、絶好の宿泊ポイントになります。
(15時50分)
 目標だった丹沢山へ到達したので、心残りなく塔ノ岳に戻りました。
(16時40分)
 塔ノ岳から見る富士山の左側に沈む夕焼けは、地上で見るものとは全く異なる幻想的な景観でした。
 山で見る都会の夜景も格別です。
(6時50分)
 翌3日の日の出も期待していたのですが、残念ながら雲に阻まれてしまいました。
(7時45分)
 昨日の泥道が融ける前に山小屋を出発します。
(11時30分)
 降りは快調に飛ばし3時間45分で着きました。
(12時20分)
 次は車で髭僧の滝へ向かいます。
 県道70号線を蓑毛のバス停まで降り、金目川源流沿いの左岸の林道を進み、途中の路肩に車を停めます。
 林道を歩いていると何人かの登山者とすれ違いましたが、ヤビツ峠まで歩いて登る方もいるようです。
 蓑毛集水場の辺りで林道は完全に登山道になります。
(12時25分)
 ここに髭僧の滝530メートルの真新しい案内板がありました。
 沢を渡って右岸に移ります。
(12時27分)
 すぐにヤビツ峠への登山道との分岐があり、ここを右折して滝へ向かいます。
(12時35分)
 右にいくつかの堰堤を見ながら歩いていると遊歩道に縄が這ってあり、「髭僧の滝、もうすぐ」の案内板がありました。ここから沢に降りていきます。
髭僧の滝 (ヒゲソウノタキ) 落差10m 評価5
 この時期でこの水量はなかなか立派です。
 これなら春嶽和尚は冬でも滝修行が出来たことでしょう。
 滝の映像


日本の滝(ホーム) 日本の滝一覧 日本の滝百選 自薦百選の滝 訪問履歴

滝の評価はあくまでも私個人の主観にもとづくものです。又、評価は気象条件等によっても変わることをご承知おき下さい。
このホームページについての御意見・御感想は、GAF03402@nifty.com までお寄せ下さい。
本ホームページの著作権は、S.KOBAYASHI に帰属しております。
本ホームページの内容の一部、または全部を、私的利用を目的とした複製等、著作権法その他法令で認められる範囲を超えて無断で複製、変更することは法律で禁じられております。