茶釜の滝(Chagama no taki)

秋田県鹿角市八幡平 総合評価9
 茶釜の滝は、秋田県角館市の夜明島渓谷にひっそりと佇む秘瀑である。百選の滝の中でも屈指の難所として知られ、訪れるには片道2時間以上の沢歩きを要する。
 観光地化とは無縁の“本物の百選”と言ってよいだろう。



撮影2007/8/12
 最寄りのインターチェンジは東北自動車道・角館八幡平インター。浜松から延々と高速道路を乗り継ぎ、前夜は湯瀬温泉パーキングエリアで車中泊した。
 ここから夜明島渓谷の林道へ入り、未舗装の道を約12キロ進むと駐車場に着く。
 東北自動車道ですら熊が出没するほどだ。これだけ奥地へ入れば、熊がいて当然という気配が漂う。
(携行装備)
 ・沢登 …渓流靴、ヘルメット
 ・熊対策…熊鈴、熊避けスプレー
 ・食料 …おにぎり×2、ペットボトル×3
 ・その他…GPS、コンパス、温度計、地図、iPhone、ヘッドライト
 茶釜の滝までは、時折滝を巻くために山道を登るほかは、ほとんど沢の中を歩く。
 膝まで水に浸かる場面もあるため、完全な沢登り装備が必須だ。
 かなり厳しい行程を覚悟していたが、岩に打ち込まれた新しいボルトなど、近年整備が進んだようで、危険箇所は限られていた。
 泊滝上の崖と、茶釜の滝直前の梯子以外は、渓流歩きを存分に楽しめるルートだった。
 全行程は5時間弱。以下に到着時刻を記す。

行き 帰り
 06:15 駐車場出発
 06:30 泊滝
 06:45 モッコ滝
 07:00 みそぎの滝
 07:05 虎の尾滝
 07:35 くぐりの滝
 07:40 白糸の滝
 08:05 茶釜の滝分岐
 08:15 茶釜の滝到着
 08:30 茶釜の滝出発
 08:50 雲上の滝到着
 09:00 雲上の滝出発
 09:40 白糸の滝
 09:45 くぐりの滝
 10:15 虎の尾滝
 10:20 みそぎの滝
 10:35 モッコ滝
 10:50 泊滝
 11:05 駐車場到着

泊滝(トマリタキ) 落差20m 評価8
 駐車場から約15分。伊豆の浄連の滝を思わせる端正な直瀑で、ここだけでも満足してしまいそうな美しさだ。ただし、ここへ来るだけでも2度の渡渉が必要で、普通の靴では厳しいかもしれない。
 滝の映像
  泊滝を高巻くと、いよいよ本格的な茶釜への道が始まる。
 ロープで滝上へ登り、梯子で落ち口へ降り、再び沢を渡って対岸の梯子を登る。
 その後は崖沿いの緊張感ある道が続く。
モッコ滝(モッコダキ) 落差15m 評価6
 登山道はモッコ滝を高巻いてしまうため、正面から見るには沢の中を歩く必要がある。
 下の映像を見ると分かるが、滝の飛沫が物凄く、まるで雨が降っているようだった。
 滝の映像
ミソギの滝(ミソギノタキ) 落差4m 評価4
 ミソギの滝は、高巻きの途中、上から覗き込むように見える小滝。
虎の尾の滝(トラノオノタキ) 落差5m 評価6
 虎の尾の滝は、少し寄り道すると正面から眺められる。まるで虎が尻尾を垂らしているような形が印象的。
 滝の映像
クグリの滝(クグリノタキ) 落差10m 評価5
 クグリの滝は、胎内くぐりの岩の近くにある滝だが、肝心の岩は見つけられなかった。
白糸の滝(シライトノタキ) 落差8m 評価5
 白糸の滝は、左岸を歩いていると、突然対岸の支流から現れる。この渓谷では珍しい“甞め滝”で、細い水糸が美しい。
 雲上の滝は茶釜の滝とは別の沢にかかる。
 ここを右へ行くと茶釜の滝、左へ行くと雲上の滝だ。
 尚、雲上の滝の方へ行くと、山側から来る道と合流する。
雲上の滝(ウンジョウノタキ) 落差80m 評価8
 朝9時頃、ちょうど落ち口に太陽がかかり逆光となったため、体を屈めて太陽を避けながら撮影した。
 滝の映像
茶釜の滝(チャガマノタキ) 落差100m 評価9
 百選の中でも最難関とされる滝。朝6時30分に駐車場を出発し、約2時間後、ついにその姿を目の前にした。
 上部は細く、中段で岩にぶつかって大きく広がり、滝壺へと落ちていく。変化に富んだ流れは見飽きることがなく、秘境の空気と相まって圧倒的な存在感を放っていた。
 ロープを登り、崖を覗き込み、沢をじゃぶじゃぶ歩く――そのすべてが楽しく、渓谷歩きの醍醐味を存分に味わえた一日だった。
 滝の映像



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