五色ヶ原の滝(Goshikigahara no taki)

高山市丹生川町 総合評価8
 乗鞍山麓五色ヶ原は、中部山岳国立公園の南端にある約3,000ヘクタールの広大な森林地帯です。付近一帯は、高山市によって、自然環境の保護がはかられており、無断入山は高山市条例(例規集−第8類産業−第2章農林)によって禁止されており、違反者には罰則(退去命令に従わない場合は5万円以下の過料)が課せれます。
 従って、池ノ俣御輿滝、青垂滝を見るには、五色ヶ原案内センター主催のガイド付きツアー(カモシカコース−滝・渓流めぐり)に申し込むしかありません。ツアーでも、コースから外れることは厳禁となっており、自然の保全に非常に力が入れられているそうです。

(蛇足)
 五色ヶ原案内センターは、2005年1月に休止(2007年1月正式閉鎖)したペンタピアスノーワールドの施設を使っている為か、この手の自然保護施設には似つかわしくないほど立派な設備でした。そういえば、条例も産業の分類になっていましたね。要するに、自然保護を名目に、高山市の雇用確保、箱物維持を真の目的として企画されたのでしょう。
 というか、ツアー開始が2004年ですから、旧丹生川村の第3セクターとして経営されていたペンタピアスノーワールドが失敗、2005年1月に休止された為、その代替として、企画されたというのが真相でしょう。一旦はスキー場として、山を丸坊主にしておきながら、今度は環境保護という訳ですから、無茶苦茶な話です。
 もともと自然のままで、沢登り以外の登山者を寄せ付けなかった池之俣御輿滝は、自然を切り開いて作られた登山道や軽装の登山客に複雑な思いをしていることでしょう。



撮影2014/3/9
 昨年に続いて今年も同じ時期に、ほうのき平スキー場へ行ってきました。
青垂滝雌滝(アオダレノタキメスタキ)地図 落差70m 評価7
 晴れた日のほうのき平らスキー場は最高です。
 いつの日か、真近で見たいものです。



撮影2013/3/9
 ほうのき平スキー場へ行ってきました。今回は滝めぐりの予定はありませんでしたが、第8ペアリフトを降りて滑っていると正面に氷瀑が見えました。
青垂滝雌滝(アオダレノタキメスタキ)地図 落差70m 評価7
 ほうのき平スキー場のホームページによるとこの滝は青垂滝とのことです。
 雄滝か雌滝かの記載はありませんが、秋に行った時の写真と見比べるとおそらく雌滝だと思われます。
 バックの乗鞍岳も良く見え、雄大な五色ヶ原が一望出来る絶景ポイントです。
 滝の左側の尾根の向こうにかすかに氷瀑らしきものが見えるのが、雄滝の上部でしょう。



撮影2012/10/21
 前回の「カモシカコース・渓流めぐり」に続いて、今回は「シラビソコース」に申し込みました。スタート地点は「カモシカコース」の終点の出会い小屋です。
横手鳴る滝(ヨコテナルタキ)地図 落差5m 評価4
 前回は遠望だった横手鳴る滝を今回は近くから見ることが出来ました。
 最初の池「雌池」です。
日雇声滝(ヒヨゴエタキ)地図 落差20m 評価7
 変わった名前の滝ですが、ガイドさんから滝名の由来について、結構こわいお話を聞きました。木を切り出す職人さんを日雇いさんと呼ぶのですが、この滝に落ちて亡くなったそうです。以来、この滝からその方の声がするということで、この名前になったとのことです。
 11時頃、昼食休憩場所の岩魚見小屋へ到着しました。この近くの沢で40センチはあろうかという大きな岩魚を見ることが出来ました。
 この辺りはカラマツの人工林がたくさん植えられていました。カラマツは落葉松と書く通り針葉樹ではめずらしく紅葉する松です。若いカラマツは乾燥時にそってしまい柱材に使えないことから、現状は利用価値がなく放置されているそうです。でも、100年ぐらいたつとそりもなくなり、高級材として非常に価値が出るそうです。
 源流部の沢はまるでもののけ姫の森のようでした。
 澄池は完全に干上がっていました。今年は極端な水不足で、最初の雌池以外は全部干上がっているそうです。
 濁池も完全に干上がっています。この辺は紅葉が本当にきれいでした。
 乗鞍も良く見えました。
 八汐峠からはいよいよ最後のクライマックス、布引滝までの降り道になります。この道はまさに紅葉のじゅうたんになっていました。
横手滝(ヨコテタキ)地図 落差20m 評価7
 横手滝の前にかかる吊橋から横手滝を撮ってみました。水量のある豪快な滝でした。
桜根滝(サクラネタキ)地図 落差10m 評価6
 桜根滝は横手滝からの水が布引滝と合流するところにかかります。
布引滝(ヌノビキタキ)地図 落差20m 評価7
 布引滝の上流の川は湧き水になっていますので、清涼な水が幾筋もの流れとなってゆったりと流れおちていました。
 少し引いて撮影すると紅葉の向こうに浮かびあがるかのように布引滝が見えました。
 朝の8時に出会い小屋を出発して戻ってきたのは15時でした。7時間の行程でしたが、余裕を持って歩くので、疲れることもなく、最盛期の紅葉と滝を楽しむことが出来ました。



撮影2012/9/16
 五色ヶ原案内センター主催のガイド付きツアー「カモシカコース−滝・渓流めぐり」に申し込み再訪しました。昼食時間を含まずに7時間10分の山歩きとのことでしたが、実際には物凄くゆっくりと歩くので、余裕の山歩きでした。先日行った徹夜の富士登山より数段楽です。
久手御越滝(クテミコシダキ)地図 落差35m 評価8
 ここまで1時間40分もかかりました。普通に歩けば1時間もかからないと思いますが、ガイドさんが途中の植物を丁寧に説明してくれます。さらに、落伍者が出ないようにと、物凄くゆっくりと歩いてくれました。
 二筋の大きな流れになっている夫婦滝のようでした。この滝は滝つぼのすぐそばに遊歩道が通っているので、大満足です。 
池之俣御輿滝(イケノマタミコシダキ)地図 落差52m 評価8
 途中、牛首と呼ばれる峠を越えます。この峠がこのツアーの最高地点です。この峠にかかる尾根はほうのき平スキー場へ続いており、ツアーの避難路になっているとのことでした。ここから今度は急な坂道を降りると池之俣御輿滝が見えました。
 滝つぼまではまだ100メートルぐらいありますが、ツアーでは遠望のみになります。
見返りの滝(ミカエリノタキ)地図 落差10m 評価2
 ガイドさんが緑の木々の奥に滝があると教えてくれましたが、ほとんど見えませんでした。
仙人滝(センニンタキ)地図 落差30m 評価7
 入り口を8時に出発して、予定通り4時間ちょうどで昼食休憩場所の山小屋に到着しました。この山小屋から見返りの滝方向を遠望すると仙人滝を見ることが出来ます。
 かなりの落差があるきれいな直瀑ですが、いかんせん距離がありすぎます。
青垂滝雄滝(アオダレノタキオスタキ)地図 落差94m 評価8
 入り口から5時間でメインイベントの青垂滝に到着しました。相変わらず雄大な滝です。
 尚、前回来た時に滝の水は飲みたくないと思った人工の水のみ場でしたが、良く見たら滝水ではなく湧水でした。アップダウンの激しい山道を歩いてきたこともあり、本当においしい水でした。
青垂滝雌滝(アオダレノタキメスタキ)地図 落差70m 評価7
 雌滝は霧のように流れ落ち、滝つぼにはほとんどの水がたどりつけないようです。
横手鳴る滝(ヨコテナルタキ)地図 落差5m 評価4
 終点真近に4つの滝がかかります。これは少し遠回りして、もう一つのコースであるしらびそコースをピーアールする為です。
布引滝(ヌノビキタキ)地図 落差20m 評価7
 落差のある滝ですが、木々の間の遠望だけです。滝つぼに降りることは許されません。
桜根滝(サクラネタキ)地図 落差10m 評価6
 木々の間から遠望させるだけで、見たければしらびそコースを申し込めということです。なんともあざといことをします。
 滝好きの気持ちが良くわかっています。紅葉時に再訪したいと思ってしまいました。
 滝の映像



撮影2009/10/31
 池之俣神輿滝、青垂滝へ行ってきました。
池之俣御輿滝(イケノマタミコシダキ)地図 落差52m 評価8
 黒い岩盤を一杯に使って、水が静かに流れ落ちていました。
青垂滝雄滝(アオダレノタキオスタキ)地図 落差94m 評価8
 大きく二段に分かれたスケールの大きな滝で、日本の滝百選にも相当する壮大な滝です。これだけの滝が自由に見れないというのは本当に残念です。尚、滝の右側には人工の水のみ場がありました。環境が守られているから、沢の湧き水でなくても、大丈夫ということでしょうか。
 滝名は冬の氷瀑に由来しますが、冬季はツアーが実施されていないので、最早、氷瀑を見ることは出来ません。条例には指定管理者の許可を取れと書いてありますが、たぶん、国有地や私有地が入り乱れているとか環境保全とかいろんな理由をつけて許可しないのでしょう。冬季は危険度が増すし、除雪作業とかコストがかかりますが、沢登など個人の入山を許可すると、ガイド強制の名目が立たないと言うのが本音ではないかと思います。
青垂滝雌滝(アオダレノタキメスタキ)地図 落差70m 評価7
 雄滝の右側の崖にかかるこちらも、落差70メートルの巨瀑です。
 滝の映像



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